Archive for April 2006

29 April

特別支援教育の教員採用枠ができました

 埼玉県教育委員会は来年度特別支援教育の教員を特別選考すると発表しました。これまで埼玉県では、小学校、中学校あるいは高等学校の教員採用試験を受け、合格した者の中から何人かを障害児学校に配置してきました。

 だいぶ昔のことですが、私も高校の理科(物理)の教員として採用されました。もちろん障害児教育の免許は持っていなかったし、障害児教育のこと何も知りませんでした。

 最近は盲ろう養護学校の教員免許を持っている人を優先して配置するようになったようですが、免許を持たない人も配置されます。

 大学で障害児教育を専門的に学んできて、県内の障害児学校で臨時的任用(1年任期)として働き、経験を積んだ人も小中高の採用試験を受けなければならないのですから、相対的には不利になります。そうした人が、障害児教育の教員採用枠を持つ東京都の試験を受けて合格していった例をたくさん見てきて、常々「大変な損失だ」と思っていました。従って、まだまだ採用者が少ない、小中の採用試験にも拡大してほしいなど不満な点もありますが、今回の試験の実施は大歓迎です。

 埼玉の特別支援教育に責任を持つ人の層が増えて、場当たり的でなく、埼玉の特別支援教育を長期的な視点で考えるようになってくれることを願っています。

「平成19年度 埼玉県公立高等学校等教員採用選考試験要項」の抜粋
特別支援教育に関する特別選考試験(第1次試験を免除する。)
対象者
盲・ろう・養護学校教諭 種免許状及び小学校、中学校、または高等学校教諭 種普通免許状を所有している
者、または平成 年 月 日までに取得見込みの者。
出願書類・手続き等
一般志願者の提出書類に加え、盲・ろう・養護学校教諭 種免許状及び小学校、中学校、または高等学校教諭
種普通免許状の写しまたは取得見込証明書。
本人の持参による受付とする。封筒(長型 号。郵便番号・あて先・氏名・左下に受験教科(科目)を記入
し、 円切手を貼る。)を用意する。
この特別選考を志願した方は、翌年度からこの特別選考への志願ができません。
その他
この選考において名簿登載された者は、原則として、埼玉県立盲学校、ろう学校及び養護学校への採用候補者とします。
11:06:13 | aoringo | No comments | TrackBacks

学校教育法等一部「改正」案が衆議院へ

ゴールデンウイークが始まりましたが、その前に「特別支援学校」での地域支援の義務化などを柱とした学校教育法等一部「改正」法案が、4月24日参議院文教委員会、25日参議院本会
議で採決され、可決されました。

この法案は、特殊学級を「特別支援学級」、盲聾養護学校を「特別支援学校」へ名称変更すること、「特別支援学校」での地域支援の義務化などを柱としたものです。

全日本教職員組合障害児教育部長の杉浦さんからメールをいただきましたので、その一部をご紹介します。

(以下引用)
この間、全国から集中された要請やファックスは、各会派の議員から、教育条件整備が必要との発言が相次ぐ状況を作り出しました。
「教職員配置は、とりまく状況を踏まえながら平成19年度以降の予算検討の中で考えていきたい」「特別支援学校の学級編制は障害種別に編制するものとする」「学校は、子どもの授業が中心であり、教職員は本来授業をするもの」など、今後につながる重要な回答も出されました。
共産党から、必要な教員配置の義務付けを求める修正案が出されましたが否決されました。民主党からは、条件整備とともに、「すみやかに特別支援学級を、特別支援教室に」することを求める修正案が出されましがたが、これも否決されました。
採択は、全会一致のものでした。
法案そのものが制度「改悪」・「後退」を直接もたらすのではなく、「統廃合」「学校の実態を考慮しないセンター的機能の推進」などを地方教育行政がすすめる場合、障害児教育の大幅な後退が生じるという複雑な性格をもつ法案の特殊な性格によるものです。

(引用終わり)

今後、衆議院に送られ審議される予定です。

 今度は衆議院文部科学委員にFAXや手紙などで、障害児教育やLD・ADHDなどのは竜障害を持つ子どもの教育の実態、大切さ、すばらしさ、特別支援教育を推進するためには教育条件整備が不可欠なこと、条件整備をしないと後退につながることなど伝えていくことが大切ですね。

杉浦さんのメールには委員の先生方の住所(議員会館)とFAX番号が添付されていました。ご希望の方はメールしますので、ご連絡下さい。


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21 April

学校教育法等の一部を改正する法律案の審議が始まっています

櫻井です。
マスコミではあまりとりあげられていませんが、学校教育法等の一部を改正する法律案(閣法第65号)の審議が参議院の文教科学委員会で始まっています。
インターネット審議中継がビデオライブラリとなっています。

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/index.php

開催日と委員会名、あるいは件名で検索できると思います。

開会日 : 2006年4月20日 (木)
会議名 : 文教科学委員会
収録時間 : 約2時間24分

件名
学校教育法等の一部を改正する法律案(閣法第65号)

質問者は
大仁田厚(自民)
鈴木寛(民主)
山下栄一(公明)
井上哲士(共産)

です。

00:01:06 | aoringo | 1 comment | TrackBacks

03 April

学校教育法等「改正」法案の緊急学習会

4月1日(土)、さいたま市民会館うらわを会場に学校教育法等の「改正」についての緊急学習会(埼玉県教職員組合障害児教育部と埼玉県高等学校教職員組合障害児教育部の共催)が開催されました。
参加者は約100名で、障害児学校、障害児学級の先生や保護者の方々の他に、広汎性発達障害の子どもさんを持つ保護者の参加もありました。
全日本教職員組合障害児教育部長の杉浦洋一さんの話を聞きました。障害児学校が「特別支援学校」となって今までになかった地域の学校への支援が努力義務として入るのですが、そのことで教職員の定数が増える訳ではないので、障害児学校の教室の質が低下する可能性があること、障害児学級の設置や養護学校の重複学級の設置が障害種別でなくなる可能性があり、財政が厳しい地方自治体では一つの学級にいろいろな障害種の子どもをまとめることで、教職員を減らしてしまうのではないかという不安があることを学びました。
参議院での審議が始まるようなので、文教科学委員会の議員さんたちに手紙やファックスで実情を訴えようと主催者からの行動提起がありました。

22:41:19 | aoringo | No comments | TrackBacks